KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年2月号
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を進化させて、モデルハウスもマンションもこれまでとはちょっと違い、外観はクラシカルですが内部はこれからの時代に即した使い方を考えた住まいになったと思います。このプロジェクトにより、地元の人たちをはじめ新しい人の出会いがあれば嬉しいですね。─設計は真智子さんが手がけたそうですね。真智子 他のスタッフと一緒に担当しました。モデルハウスはライト初期のプレイリースタイルの代表作でもある「メイハウス」をオマージュしています。「メイハウス」は施主が宝石商だったことと華麗なデザインで「宝石箱」とも言われていて、装飾が豊かでステンドグラスも多用しています。モデルハウスも1か所に複数の装飾を組み合わせたり、天井にステンドグラスをあしらったりと手が込んでいるんです。建物は大きくないですけれど、コンパクトさの中に美の要素をギュッと詰め込んでいます。─リビングの大きな窓も印象的ですね。真智子 街を望み海を眺めることもできますが、西側の山も芦屋にお住まいの方々に親しまれているとのことなので、万緑や紅葉など四季移ろう山の景色を愉しめるように大きな窓を設けました。平尾 リビングまわりは木をふんだんに使っていますが、私はこの雰囲気が好きなんですよ。木の自然な温もりが、窓の外の自然と繋がっているような感じで、ある意味ライトが提唱した「内と外の空間の連続」ではないかと思います。自動運転のように、住まいも変化する─地下室がありますね。真智子 地形を利用した地下1階地上2階の構成です。阪神間は斜面地が多いですから、ただ単に基礎で水平な地盤にするのではなく、むしろ傾斜をASHIYA MODEL48

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