KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2020年2月号
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ような配慮の車づくりをしていますからね。最近またメーカーの魅力が車にあふれ始めた―自動運転などが出てきて、ドライビングテクニックもあまり必要なくなる時代は、おもしろくないですか?湊 車がより安全になるのは重要ですけどね。安全で、しかも誰もがエンジンをかけられて…、このクラッチは女の子は無理だろう、という車もなくなりましたからね(笑)。服部 ありましたね、重いクラッチ(笑)。湊さんは古い車に乗るからいいでしょう。湊 反面、捨てたものじゃないなと思うのは、昨今では各メーカーが“らしさ”を表現した車を市場に出し始めているんです。各ブランドのカラーが出てきたっていうのかな。それも昔でいう、壊れてもいいとかサビてもいいとかそういうのではなく、ある一定の基準で、衝突安全性から自動運転まで、いろいろな技術をみんな詰め込んで、これがベースになった上で、ベンツ、BMW、アルファロメオ、またはGMとか、そういうメーカーのコンセプトをしっかり出してきています。だから乗り比べると、そういう違いがよくわかりますよ。BMWの傘下となったMINIだって、ハンドリングや内装の可愛らしさなどのミニの魅力を大切に残しています。そこが輸入車のおもしろさでもある。これから楽しい時代の再来ですよ。服部 今、ひとつのブランドだけで車種がすごくたくさんありますね。権藤 ベンツだけで現在、26車種あります。幅広く、いろいろな車種をそろえたいということで。湊 メーカーは、多種多様なニーズに合わせて作っているんですよね。でもそんな乗りやすい状況になっているんですが、今の若い人は車にあまり興味がないとか。権藤 ぼくらの世代は、大学に出て一番にほしいのは車でしたが、今は10位以内にも入らないみたいですね。服部 カーシェアとかですからね。湊 今の車は、どなたでも乗れて、どなたでも走れて、安全で、そしてブランドのカラーも徐々に出てきた、おもしろい時代に入ったと思うんですよ。権藤 かつてのスーパーカーブームのように、またブームが来るかもしれませんよ。車がなくなることは、ないと思いますから。アルファロメオ(アルフェッタ2.0GTV 1981年式)45

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