KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年12月号
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Q.ハマっているグルメや気になるお店はありますか。A.ハワイの伝統的な家庭料理、ルアウシチューです。タロ芋の葉とチキンや豚肉や野菜をペースト状になるまで煮込んだもので、ハワイに行ったときは必ず食べますね。緑色のシチューという個性的な見た目ですが、一度食べたら癖になるおいしさです。「ハワイアンはタロ芋と兄弟」とハワイの神話に出てくるほど、古代ハワイアンにとってタロ芋はソウルフードなんです。三好さんからの質問コーナーす。ありがたいことにフラ奉納の活動は全国の多くの宮司さんたちが賛同してくださり、生田神社さんは今年初めての奉納だったのですが、また来年も、とお声かけいただいています。…今まで唄って踊られるマリコさんの華やかな一面しか知りませんでしたが、お話を伺って伝承者としてのゆるぎない信念をもっていらっしゃることがわかりました。来年はぜひ、生田神社の美しいフラと厳かな時を拝見しに、足を運んでみたいと思います。を捧げています。私が主宰するフラスクールの本校は、ハワイで8代続く、ハワイの本場でも有数のフラのお教室です。伝統的な形式を代々のクムフラ(フラマスター)より継承していますので、その日本校である私のフラスクールでも、自然の神々に捧げる伝統的なフラを、自然の神々が祀られている日本の神社で体現することで、ご神事としてのフラダンスを継承する活動をレッスンの一環として行っています。ご縁があってハワイのフラを学んだことで、日本の文化を見直すきっかけになったように思います。残念なことに今、日本では素晴らしい伝統文化が継承されず、失われつつあります。例えば、定期的に古典フラ教室も開催している出雲大神宮はご神水・真名井の水が湧出することで知られていますが、それは出雲内神宮ができた1300年前から地元の方が結界を張って守ってこられたからこそ。いいお水や土地があるから食物が育ち、私たち人間も生きていけるのですから、神社が守ってきた生命の原点となる大事なものも大切にしなければいけないと思います。その場所に意識を向け、さらには守るためのお金も必要となるでしょう。私たちの活動が土地を守って、水を守って、そこで栽培する野菜やお米なども守っていくような流れになっていければと願っています。…確かに時代の変化とともに、お節句のお祝いなど、家庭や地域社会において日本の伝統や文化について理解したり経験したりする機会が減っています。国際化が進展する今の時代だからこそ、日本の文化理解を基盤に異文化を理解し、大切にしようとする心が育つことで、世の中ももっと平和になるのではないかと思います。日本で教室を始めて8年、生徒たちにも今までのように単にフラが楽しくて、踊るだけではなく、さらに1歩踏み込み、大地を守るための踊りに対する理解が深まってきています。さらにうちのフラダンサーから話を聴いたり、神社へのフラ奉納をご覧になったりすることで、伝統文化を人生のなかに取り入れる、きっかけになってほしいなと思いま39

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