KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年10月号
21/53

を広げてほしい。賢く、声が大きく、元気な子どもが育てば日本の未来は明るいと思う。スマホを見る時間を半分にして、本を読んでもらいたい。東遊園地には、震災のモニュメントがあり、震災を忘れてほしくないという思いもあった。蔵書は、量ではなく質。いい本であれば、子どもが読めない言葉の世界の国の本も置きたい。図書館は箱、本は宝石。宝石箱のような図書館をつくりたい。そして、日本一美しい街・神戸を考える子どもを育ててほしい。2002年に、上野にオープンした国際子ども図書館の建設に携わったが、「こどものための図書館」は規模だけでいうと10分の1ぐらいかもしれない。しかし規模の大きさではなく、木陰で読書する子ども、日本建築の特長である縁側で読書ができるなど、自由に読書を楽しめる図書館にしたい。現代は100歳時代。そのためには、好奇心がないと生きていけない。「こどものための図書館」で本に親しみ、100歳まで好奇心をもって生きてもらいたい。100歳時代には好奇心が大切安藤忠雄さん 建築家子どもたちはもっと世界に目を向けることが大切。そのためには、新聞や本を読むことを、子どものころから習慣づけたい。だから子どもが利用できる図書館をつくりたい。読書によって好奇心都市の回遊性を高める意味でも期待が大きい久元喜造 神戸市長三宮の都心とウォーターフロントを結ぶエリアとして、新たな賑わいが期待できます。「こどものための図書館」は、神戸市が進める都心の回遊性を高める意味でも大きな期待を寄せています。東遊園地は、芝生化などで子どもづれ家族が増えており、さらに期待ができます。東遊園地のどこにつくるか、安藤先生とこれから考えたい。運営を含めいろいろな人に協力を呼び掛けていきたい。21

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る