KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年9月号
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現場スタッフの意見を積極的に取り入れる―開業30周年ということで、館内のリニューアルが相次いでいますね。まず、3階 宴会場「有明」は、大きな窓から日本庭園と神戸港の景色をご覧いただきながら、様々なシーンに利用できる機能性の充実した会場に生まれ変わりました。朝食は勿論、週末はランチブッフェ、夏の現在は夜、ビアホールを開催して、お客様からも大変好評をいただいております。35階フレンチの「レストラン エメラルド」は、表装の更新に加えて、お顔合わせやお子様連れの皆様にご利用いただける完全な個室を新たに設けました。そして、30周年事業の目玉として、「鉄板焼 さざんか」を1階から最上階35階、神戸港を臨む、眺望抜群の海側スペースに移転して、8月より営業を開始しました。ホテルオークラ神戸は、高層階からの眺望と日本庭園が財産であり、これらをできるだけ活かす観点で、施設の改修や開発を進めてきました。現在は、日本庭園に続く1階宴会場を、特にブライダルの披露宴会場としての用途も意識しながら、リニューアルを進めています。一連のリニューアルは、すべて現場や営業のスタッフの意見や改善提案を起点に検討を開始し、実現に結び付けています。―現場の方の意見を取り入れたリニューアルですか?現場スタッフや協力会社の方々とは、よく話をするようにしています。私自身は、大学時代のホテルでの清掃や配膳のアルバイトが、この業界に入るきっかけでした。バイト時代はだいぶ理不尽で嫌な思いもしましたが、一方でホテルの商品を作っているのは、部屋のベッドメイキングをするメイドさんをはじめ、第一線の現場で働いている方たちだということも学べました。そうしたスタッフと、休憩室などでお茶を飲んでフラットに話を聞くと、お客様の満足に繋がるヒント、考えるきっかけをもらえます。聞いていなければ、全く気付かなかった類のことは、山ほどあります。ちなみに、着任してすぐ“社長室のカベ”を抜いて、大部屋の中央に席を移しました。社員は少し嫌かもしれませんが、社内で何が起きているか、社員が何を話しているかを感じ取るようにしています。リニューアルに関しては、30年も経てば建物各所で経年の傷みは当然あり、営業施設以上に従業員スペースも暗かったり備品も古くなったりしていましたから、この2年間は断続的に43

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