KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年6月号
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海が見える街・神戸で店を構えて二十余年イタリア半島のつま先カラブリア州、地中海に面した港町チェトラーロで生まれ育ったオーナーのピエトロさん。料理修行をしていたイタリアを飛び出し経験を積みながら見識を高め、イタリア料理を世界に広めていた。一旦帰国してさらに修行をしたピエトロさんに、神戸北野の人気イタリア料理店「ベルゲン」から声がかかり、1991年、日本へやって来た。「この街の第一印象は?」という質問に、「コウベ?日本のどこですか?私は東京へ行きたいのに…と残念だった」という答えが返ってきた。伊丹空港に着き、「家と山しかない」とガッカリ。神戸に着いてホテルの窓から外を見たら、「海がある!とても嬉しかった」と満面の笑顔。ちょうどバブルの時代、街は夜中まで賑やかで、「楽しそうな街だな」とすっかり気に入ったという。ところが仕事は「東京での新店舗展開」だと聞かされて、またガッカリ。「仕事だから仕方がない」と行ってみたら、人がいっぱ31

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