KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年6月号
17/51

ん、産んだからには可愛いし、育てるしかなくて、大変です。伊藤ある意味、私は子育ての時期に子育てに集中できたのは幸せだったかもしれません。頑張れば新しい世界が広がる三好現在はご自身の会社のみならず、女性初の商工会議所副会頭になられるなど、多方面でお忙しくご活躍ですね。伊藤それはもう大役ですから、かなりの覚悟でお引き受けしました。でも、よかったと思うのはそれなりに頑張れば新しい世界が広がるということ。それは仕事を始める時も同じで、何か新しいことを始めたらまた新たな出会いがある。大変だからと逃げると、自分の中に後悔が残る気がします。何事も前向きに取り組みたいんです。それに私、元来、なまけものでね(笑)。だから、できるだけ自分に負荷をかけた方がしゃんとできるんですよ。それでついいろんな役をお引き受けしてしまうのです。三好私も同じところがあると仕事を両立してこられたのかを是非伺いたいです。伊藤残念ながら、私が若い頃は女性の生き方として仕事を持ちながら子育てするという選択肢はあまりなくて…。女学院を卒業後、社会経験なく結婚したので、実際働き始めたのも下の娘が高校に入ってからでした。父の死後、会社を引き継いだ形です。振り返ってみれば、川の流れのように自然に今に至っているという感じですね。ですから、働きながら子育てしておられる皆さんに偉そうなことは言えないんです。三好でも、伊藤さんが専業主婦から始められたなんて、勇気づけられるお話です。私も結婚後、仕事を辞めて家庭に入っていました。主人の仕事の関係で渡仏し、料理の勉強を始めたのが20年前。帰国後に教室を始めたのも、実は軽ーい気持ちで(笑)。それがあれよと大きくなって、会社にしたのが5年前です。正直、「しまった!」と思うところもあって。2人の息子に続いて、“会社”という3人目の子供を産んじゃった!という感じです(笑)。もちろ“会社”という3人目の子供伊藤「輝く女性」の連載1年間、お疲れさまでした。三好先生とは、次女の嫁ぎ先と三好先生の義理のご両親のご縁で、「お嫁さんが、料理教室を頑張っておられる」というお話は伺っていたんです。三好伊藤さんのお嬢さんは、教室を始めてまだ2、3年目の頃からの初期の生徒さんです。そのお母さまが実は広くご活躍されておられる伊藤さんだ、とはいろんな方から伺っていて。でもなかなかお会いできなかったんですよね。伊藤ある日、三好先生の自宅のパーティーにお声がけいただいて。さすがに素敵なテーブルセッティングとお料理で感激しました。共通の知人も多くて、それから何度かお会いしてますよね。年代も全然違うんですけど、これだけエネルギッシュで、やはり人柄が魅力的なので、皆さんに慕われておられるんだと思います。三好私こそ、今日は働く女性の先輩として、どうやって子育て17

元のページ  ../index.html#17

このブックを見る