KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年5月号
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通用する紳士たれ」は、海外に行ったときつくづくと感じました。学生時代、海外に出ておけばよかったと後悔しました。学生として行くのと、仕事として行くのでは違いますからね。これから学生たちが社会に出ると、日本だけでは生活はできない時代になっていくでしょう。海外から人が来ますし、海外に留学する機会もいくらでもあります。どんどん活用して、一度は出て行ってほしいと思います。平生先生も、先を見越して仰っていたのではないでしょうか。平生先生の言葉を現役の学生たちに教えることが大事です。学園史資料室にある平生先生の資料を学生が見て、触発され勉学に生かすという環境を作るべきです。―甲南大学では留学には力を入れておられるようですね。今のところ姉妹校はアメリカだけですが、ヨーロッパには伝統のある大学がたくさんありますし、これからはアフリカにも広げるなど、先見性を持って取り組まなくてはいけないでしょうね。他に先駆けて、美術系やIT系の学校と提携することもできます。留学して戻ってきた学生が甲南を卒業し、世界で活躍する時代を作らなくてはいけません。同窓生の強い絆を関西から全国レベルに広げよう―卒業後の絆は強いですね。関西では横のつながりが強く、仕事上でもいろいろな場面で助けられています。特に青年会議所では、陰でサポートしてくれるという安心感がありました。甲南生は素直ですから、卒業後、仕事を始めてからの伸びしろが大きいのでしょうね。上場企業に就職してトップまで上り詰めた同窓生もおられます。なかなかできないことだと思いますよ。今年は卒業式で、甲南学園同窓生で学生ベンチャー初の成功者、堀場雅夫さんの「仕事はおもしろおかしくやらないと成功しない」という話をしました。偉大な先輩がたくさんおられるのですから話を聞く機会を持ち、誇りを持ってほしいと思いますね。―甲南学園は100周年を迎えます。同窓会長としての思いは?全国、海外も含めると36の甲南会があります。各地で盛大に甲南学園100周年を祝ってくださいとお願いしています。秋の「オール甲南の集い」にも集まっていただき、甲南の良さをアピールしていかなくてはいけません。甲南学園は高校まででも良かったはずです。しかし戦後、平生先生は強い意志を持って大学を開学されました。その意味をもっと広めなくてはいけません。今のところ、関西エリアの学生がほとんどです。東京にも5千人以上の卒業生がいます。100周年という絶好のチャンスを利用して、甲南を全国レベルで広めてほしいと思っています。人生はどこかで必死に勉強し、努力する時期がある―甲南大学卒業後、(株)ユニオンに入社されたのですか。3年ほど他の会社に勤めてから入社しました。199047

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