KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年5月号
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神戸発のそうざいメーカー「ロック・フィールド」の神戸本社・工場は少し変わっています。30,000㎡を超える建物は、じつは“リサイクル”の建築なのです。元は巨大な物流倉庫でした。それに構造補強を加え、下階を工場、上階をオフィスに大改造しています。“リサイクル”といっても、元の面影はありません。既成の金属パネルが覆いつくす全長160メートルの外観に、光庭型の中廊下、屋上の水庭など、他にはない個性のある建築です。最初、ロック・フィールドを率いる岩田弘三さんから、「1995年の震災後に放置されたままの物流倉庫がある。もったいないので、これを生かして本社をつくりたいのだが…」と相談を受けました。見てみると確かに、躯体もしっかりしていて、潰すのは“もったいない”。「是非、活用しよう」と意建築家 安藤 忠雄by 閑野欣次兵庫県のANDO建築探訪 ⑤ロック・フィールド神戸ヘッドオフィス/神戸ファクトリー神戸市東灘区 2005年完成改造前の物流倉庫16

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