KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年3月号
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仕掛け越しに望む、淡路の風景こそが《夢舞台》の主役です。環境再生が旨でしたから、建物より先にまず、荒れた土地に苗木を植えることからプロジェクトはスタートしました。しかし、その二年後、阪神淡路大震災がおきました。誰もが中止を覚悟する中、貝原さんはこれを“復興プロジェクト”と位置づけ、断固たる決意で継続の道を選択されました。敷地内に活断層が走っていたため、計画変更もありました。その際、百の花壇からなる庭園を新たに設計に加えました。震災で亡くなられた人々のための、鎮魂のためのモニュメントでした。植えた木が、施設が、期待通りに根付いていくか、その“成長”を見守っていこうと、プロジェクト関係者で《夢舞台》に集う同窓会を、完成翌年から始めました。今春で19回目、建築も緑も、より深く、豊かに繁ってきています。■淡路夢舞台兵庫県淡路市夢舞台2番地2831淡路夢舞台 ■明石海峡大橋神戸淡路鳴門自動車道淡路IC17

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