KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2019年2月号
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身体の筋肉をトレーニングで鍛えるのと同じように、頭の筋肉にアプローチしていこうという施術です。筋肉は肌を持ち上げていますから硬くなると、周りの血管を圧迫し血流を悪くしたりします。すると、ターンオーバーが遅れたり、たるみの原因になったり、筋肉による目のピントの調節機能が損なわれることもあるほどです。現代社会のストレスやこの時季の寒暖差によって、特に後頭部の筋肉が硬くなっています。血流が悪くなると血中酸素の流れも悪くなり、あくびが出たり、集中力が無くなったりします。朝起きても「なんだか眠たいなあ」と感じることがありますね。身体の中を十分に酸素が循環していないからです。周りの筋肉を動かしてやることで、三つの効果が期待できます。―頭の筋肉は柔らかくできるものなのですか。できます、ぐにゃぐにゃに(笑)。頭皮を柔らかくするといわれていますが、実は頭の筋肉を緩めることで頭皮も一緒に緩んできます。頭の筋肉だけでなく、首、肩、デコルテから始め、フェイスライン、可能であればお顔の筋肉を緩めていくことで、肩から上の血流とそれに伴ってリンパの流れを促していきます。凝っている感覚すらないけれどヘッドスパで筋肉が緩むと「凝っていたんだ」と気づき、血色が良くなる、たるみが解消される、お顔が小さくなるなどの効果を実感していただいています。―お話ししながら、悩みをお聞きしながらですか。もちろんそれもありますが、まず五感を使ってお客さまが今どういう状態なのか、どうしたいと思っておられるのかを感じ取ることが大切です。お客さま一人一人の状態は、指先の感覚でほぼ確実に把握できます。疲れているな、ここに痒みがあるな、痛みがあるな、心地よく感じていただいている等々、微妙な感覚です。―もはやヘッドスパの域を越えたトリートメントですね。お客さまにも、新たな名前を付けたらいいんじゃないかと言っていただきます。でもこのトリートメントを美容業界でヘッドスパの基本としてもらうことが大切だと思っています。―そのために全国で講習会を実施されているのですね。昨年は北海道から沖縄まで全国80カ所ほどで講習会を開きました。美容メーカーさんにも注目いただき、しっかりした検証の下で認めていただき、今回はシャンプーを監修させていただきました。―芦屋でオープンし、芦屋を拠点にしておられる訳は。僕が思う「いいお客さま」の定義は「美意識の高いお客さま」。自分の何に投資すれば美しくなれるのか、リラックスできる日常を送れるのか、ハイパフォーマンスなビジネスができるのかを考える、そういった方が芦屋にはたくさんおられます。正直、オープン当初は「本当に?」と思われていたようですが、信頼して通っていただいているお客さまは圧倒的にナチュラルな方が多いですね。アンチエイジングという言葉は将46

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