神戸東ロータリークラブが社会奉仕活動の一つとして立ち上げた「夢プロジェクト」は、プロの洋菓子職人がスイーツづくりを指導しようというもので、2016年10月に開催した講習会に参加した団体の中からNPO法人ボレロが選ばれた。当時のボレロ水道筋店は店頭に机を置き、知的障がい者施設利用者が5人でパウンドケーキとクッキーを製造・販売する質素な店舗だった。そこで、神戸東ロータリークラブ2016‐2017年度・横山幹夫会長の下、プロ仕様の大型オーブンや焼き型、泡立て器などを贈呈。売れる商品づくりへの取り組みが始まった。翌年、吉井正幸会長が受け継ぎ、店舗の内装をおしゃれで明るく造りかえ、水道筋商店街を通る買い物客の好評を得ている。この奉仕活動は2018‐2019年度の澤田正樹会長へと引き継がれ3年目を迎えた。単年度での活動がほとんどといわれるロータリークラブにおいては非常に珍しいケースだ。「ぜひ今後もずっと継続していきたい」と同クラブ副会長で、当初から技術指導をし、商品を監修している神戸洋藝菓子「ボックサン」社長の福原敏晃さんは話す。今では6人のスタッフが福原さんから指導を受けながら製造するフィナンシェ、マドレーヌ、リーフパイなど約30種類の焼き菓子が「KOBEBOLEROお菓子楽団」の店頭に並ぶ。接客や四季折々のラッピングなどの指導も受け、贈答品としても販路を広げている。「ボックサンのレシピと技術で作る洋菓子が水道筋商店街で買える」とあってオープンの時間帯には客足が絶えない。一般社団法人兵庫県洋菓子協会会長福原敏晃さんたくさんのお客さんに来ていただき売り上げを伸ばし、この子たちに豊かで楽しい生活をしてほしい。ロータリーの奉仕の精神をもって灘区のボレロでスタートしました。とても素直でいい子ばかりで、教える私も楽しみにしています。どれもボックサンの材料とレシピで作るお菓子です。市内にはたくさんの作業所がありますから、どんどん輪を広げていきたいと思っています。例えば今は、神戸東ロータリー会員の誕生日にはボレロをはじめ作業所で作るお菓子の詰め合わせをプレゼントしています。次は2020年のパラリンピックで聖火ランナーにお菓子を届ける。この目標に向け、みんなで一緒に頑張っています。47
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