KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年12月号
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死語から脱却し具体性を矢崎 神戸が世界一やりたいことをやっている人間が集まる街になったとしたら、絶対面白くなるでしょうね。小山 それってハイカラのイメージとマッチするじゃないですか。でも、打ち出すキャッチフレーズがちょっと間違っていて、みんながどうしたらよいかわからないでいると思うんですよ。「港町」…だからどうなんですかね?死語がいまも使われていて、具体性がないんです。「洋菓子の街」というフレーズにしても、視点を変えてそうじゃないよねと考えるお客様がいたときに、そんな気がすると思うプロが反省して修正していくことですよ。でも神戸にはいっぱい魅力的なものがある。それを繋げて神戸らしさとして発表できていないんですよね。─会社は何名でスタートするのですか。矢崎 現状は7名ですが、それぞれ仕事を持っているので、専従の人を採用したいと思っています。我々のまわりにはいっぱい面白い人がいる訳です。その人たちは普段簡単には仕事を受けないけれど、僕たちから頼まれたら考えてくれるでしょう。それは結構強みです。そういうところから化学反応が起こると面白いですね。小山さんのところの庭師の松下裕崇さんもメンバーです。小山 彼は庭師としても大物ですが、何でもできるんですよ。バカボンのパパは庭師でしょ?バカボンのパパはアホなふりしているけれど、いろいろな家庭にどっぷり入り込める。それが庭師の本来の仕事なんですよ。彼と15年前はじめて会ったときに「庭の仕事じゃなくてもいいから、何でも頼んでください」って言うんです。カカオを見に行くときにも、今度パリのサロンドショコラにも連れて行きますが※、自分でしかできないことを見つけて仕事するんですね。例えば植物学的な観点からカカオをみて、生産農家へアドバイスまでするんですよ。※10月23日の取材時点─いろいろなことができそうですね。小山 とにかく兵庫県を面白くしたいというのが目的ですから。新幹線では行けないような兵庫県の旅、いままで紹介できていないようなスポットをレンタカーでめぐる兵庫県の旅も提案していきたいですね。矢崎 もう少ししたら車も自動運転になるし、そうなれば旅のスタイルも変わるでしょう。小山 お店のリニューアルも需要があるのではないかと思います。店の歴史や守るべき伝統など良いところも、僕らだから思いつくことがある。「こんなことをしたいんですけれど」とおっしゃっていただければ、誰がお客様なのかというところから考えればやるべきことは浮かび上がってきます。うちには面白いアイデアを持っている人がいっぱいいますので、ぜひお気軽にご相談ください!矢崎 お店を創る・変える、商品を創る、どうやって売るなど、幅広い業務になっていくと思います。『神戸っ子』もクライアントになりますか?(笑) 28

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