KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年11月号
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ほどその通りやな」という返しがくると思っていましたから、全く違いました。それが良かったのでしょうね。それぞれに個性があって、1+1=3になる結婚でないと意味がないと思っていましたから。チーズづくりも、私一人でも当然無理、主人一人でも無理だったかもしれないと思います。―酪農家に嫁ぐのには大きな覚悟がいったのでは?和子 当時、広大な空間には家と牛舎があるだけで他に何もありませんでした。が、町から来た私には、宝物がいっぱいあるような気がして…。この牧場を私の〝キャンバス〟にしようと決めました。心の中に鬱積するものがあるからいいものができる。結婚して子育てして、その中で創作活動をしたらきっといいものができる…とはいえ初めは驚くことばかりで創作活動どころじゃなくて。結婚前、うちに弓削一家を初めて招待したときなんと遅刻!結婚してから、約束の時間に家を出る「弓削タイム」というものが理解できました。忠生 農業というのは、ものを「朝食はフロマージュ・フレのサンドイッチ。朝はずっと変わらず一緒、ね」と和子さん31

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