「一口食べ、笑顔になる」その心はきっと厳しい審査員の心を動かすに違いない藤井内科クリニック院長 藤井 芳夫 (ふじい よしお)さんを任されていたのが髙山シェフである。今はレストランの名前は「メゾン・ド・タカ 芦屋」(髙山のタカをとっている)となっている。いままで料理で感激したことはめったに無かったが、初めて髙山シェフの料理を味わって、その美味しさ、繊細さに感動した。それからシェフの料理に魅せられて何回か通ううちに親しくなり、自家製のハチミツを2㎏ほど贈呈した。すると美味しいフィナンシェになって返ってきた。私は老人ホームの屋上でミツバチを飼っており、採蜜のことをお話ししたら是非見たいということでホームの屋上まで来てくださった。以前にも紹介したが、私は垂水区で有料老人ホー2015年、フランス・リヨンでフランス料理のワールドカップであるボキューズ・ドール世界大会が行われ、日本代表の髙山シェフは世界第五位に輝いた。髙山英紀シェフは再びチャレンジ、2017年にはボキューズ・ドール日本大会を制し、さらに2018年5月にはアジア・パシフィック大会をダントツの一位で突破し、いよいよ2019年1月のボキューズ・ドール・フランス本選に向けて厳しい道のりを歩んでおられる。心から声援を贈りたい。髙山シェフとの出会いはシェフのレストラン。本誌にも度々紹介されている一つ星レストランの「メゾン・ド・ジル」であり、そこムの運営にも携わっており、高齢者の楽しみは、食べることと確信している。お風呂ではない。ホームの食事は決して悪くはないのだが、入居者さんも飽きてくるのか食が細くなることがある。あるいは老衰で誤嚥するようになると口から物が入らなくなる。ハチミツが縁で当ホームには月に一回、髙山シェフに来ていただいているが、普段食が進まない方でもシェフが作ったスープやデザートは完食なのである。いくつになっても美味しいものは食べたいのである。私も髙山シェフのスープは大好きである。美味しい。しかし、食事があまり入らなくなった入居者さんのため、また多少の嚥下障害があ「ボキューズ・ドール世界大会」に出場する髙山英紀シェフへ26
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