KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年10月号
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きたのか?そのひとつの要素が脳の可塑性だと考えています。人間の脳は意思を通じて大きく改変できます。10代でいろいろなものを吸収し創造性を高める可塑性が高く、これは心理的な影響も受けやすいものですが、年齢とともに可塑性が減ると新しいものを受け入れずにがんこになってきます。可塑性を維持しようと意識しているわけではないのですが、私は未だにあらゆる場面で一喜一憂し、泣いたり笑ったりしながら新たに学び、前に進むことができているのかなと思っています。もうひとつは、ビジネス用語でいうエフェクチュエーション、つまり不確実性の許容が重要ということです。企業内アプローチとしても、未来は分からないから、目の前にあることをひとつずつやっていくことで未来がつくられていくという考えです。クラウドワークスのビジネスは、当初のアイデアを投資家から貰い、ほとんどが社員が考えたものです。こういった自分では理解できないものや不確実性を許容していくことが大切だと思っています。劇団立ち上げに失敗し、借金を背負って学んだこと中高6年間で、「自分自身で生きる道を探さなくては、底辺のままだ」と学んだ私は、大学時代、演劇に傾倒していました。就職はせず、30人ほどの仲間と半年ほどかけて準備して劇団を立ち上げようとしたのですが、契約トラブルで200万円の借金を背負って挫折。そこで学んだことは、「契約」というものを知らなければ仲間に迷惑をかけるし、やりたいこともできなくなる。ここで社会人に興味をもち、会社に入ることにしました。1位から再び最下位を求め、そこで知った新しい業界1999年、同級生より2年遅れてパイオニアに入社。カーナビの営業マンとして死ぬほど働き、2年目に営業成績1位になりました。ここで、「六甲学院で最下位だった私が1位、これはおかしいぞ。場所を変えたらまた底辺があるはずだ、それはどこだ?」と考えました。変な話ですよね(笑)。そして外資系のリードエグジビションジャパンに入り4年半仕事をするうちに、2006年、㈱ドリコムの営業担当役員として東証マザーズで上場を果たす44
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