KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年8月号
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啓 兄貴はジャズもクラシックもやって、ビッグバンドもやってたくさんの人をまとめているのだから大変だろうなあ、すごい人です。真 啓はずっと親父の傍で深い愛情をもって接してくれていました。本当に感謝しています。啓 愛情の深さは兄貴も一緒だと思います。いつも気を遣って「任せっきりで悪いな」と言ってくれますが、しょうがないでしょう、世界の小曽根真を兄にもってしまったのですから(笑)。真 すまんな、ありがとう!!(笑)。―小曽根実83年の人生を、今どんなふうに思っておられますか。啓 お通夜で遺影を見ながら兄がボソッと「幸せな人生だったんかなあ」と。僕は「そうだったんとちゃうか」と答えました。と演奏を終えて楽屋前での1枚にかく自分の好きなことをやりましたからね。神戸で好きなことやった人を挙げたら5本の指に入るでしょうね。その中の2、3人はうちの一族かな。真 亡くなってから、本当にみんなに愛された人だったんだなあと感じました。「あんなことあったなあ」「こんなことあったなあ」と楽しそうに話してくれます。僕はそんな親父の息子でよかったと思っています。35小曽根 真 (右)1961年生まれ。1983年バークリー音楽大学ジャズ作・編曲科を首席で卒業。同年米CBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム「OZONE」で全世界デビュー。ソロ・ライブをはじめ、世界的なトッププレイヤーとの共演や自身のビッグ・バンドを率いてのツアーなど、ジャズの最前線で活躍。2018 年 紫綬褒章 受章小曽根 啓 (左)1964年生まれ。高校時代よりSaxを始め、1982年ボストン バークリー音楽院に留学。帰国後、BLUE NOTEツアー参加をはじめ兄との共演多数、現在は神戸を中心にLIVEを行っている。また多くの門下生を指導、海外に送り出している

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