KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年6月号
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生産者と消費者を繋ぐ 前述の通り、ファームスタンドはファーマーズマーケットの常設版リアルショップだが、そもそもファーマーズマーケットはどのような経緯でスタートしたのだろう。 仕掛け人は神戸R不動産の小泉寛明氏。もともと個性的な物件を扱い、リノベーションを武器に新たな住空間を生み出してきたが、一方で神戸への移住者へのサポートも手厚くおこなってきた。そんな活動の中で、神戸の魅力のひとつとして豊かな農産品があることをもっと知ってほしいという思いが込み上げたところ、タイミング良く東遊園地の新たな利用という社会実験と巡り会い、神戸市が主導するEAT LOCAL KOBEの一環としてファーマーズマーケットを2015年にスタートした。現在は一般社団法人KOBE FARMERS MARKETと神戸市の共催となっている。 参考にしたのはアメリカ、ポートランドのマルシェ。大きな木の下で13店舗、地元の有志3名からはじまり、25年の時を経て150あまりの店舗が軒を連ねる一大マルシェになったという。木にも意味があり、紫外線から商品を守り、人の集まるシンボルとなっている。これを参考に、神戸のファーマーズマーケットも東遊園地の木立の中で開催されている。 この場で消費者と生産者との会話が生まれ、やがてコミュニティへと発展。その絆は常設店舗のファームスタンドにより日常のものとなり、深まっていくことは間違いない。KOBE FARMERS MARKET 神戸R不動産 小泉寛明さん・亜由美さん35

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