KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年5月号
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大切なのは新しい建物だけではなく、医療の中味であるソフト面を充実させること―地域住民の健康のためにはどういうことを始めていますか。 私がこれまで培ってきた国内の主要学会とのつながりを活用しながら、第一線で活躍する専門家の方々の協力をいただき、中味の充実した市民講座や講演会なども積極的に開いています。昨年のがん治療学会に続き、今年は日本消化器病学会・JDDWと甲南病院から講師を招き、御影公会堂で公開講座を開催予定です。 さらに、東神戸医療人材育成コンソーシアムを企画中です。甲南会が中心になり、神戸大学のサポートをいただいて、甲南大学、甲南女子大学、神戸薬科大学、東灘医師会、東灘区役所など、6つの機関が一体化して医療人材を育成し、地域住民の健康増進のために知恵と能力を出し合おうというものです。趣旨に賛同いただき、しっかりとした協力体制が整ってきました。―提供する医療の充実についての取り組みは? リニューアルに最も大切なことは建物を新しくすることだけではなく、ソフト面の充実です。そこで、建設工事と並行して、既に提供する医療の水準を高める取り組みにも着手してい甲南介護老人保健施設ます。アクセスが悪いという高台立地に負けないためにも中味を充実させ、信頼できる医療従事者をそろえて質の高い医療を提供しなくてはいけません。まず私の着任時、神戸大学から心技一体の若くて非常に優秀な外科医を派遣していただきました。医療従事者は広い視野をもたなくてはいけませんから、神戸大学とは積極的に、今後も循環型の人材育成のために連携していきたいと思っています。―心技一体の医師とは? 医師は心だけでも、技だけでもだめということです。どんなに高い技術をもっていても、心甲南加古川病院六甲アイランド甲南病院54

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