KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年5月号
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神戸への思い 個人的な話になりますが、私は学生時代を神戸で過ごし、海と山に恵まれた美しい景色、国際色豊かでお洒落な街並み、様々な文化やファッションの発信地である神戸の魅力に触れてきた者のひとりです。 またオリックス時代には、当時神戸に拠点をおいていた球団、オリックス・ブルーウェーブが阪神・淡路大震災の年にリーグ優勝させていただいた折、球団の優勝企画をお手伝いした経験もあり、愛着を持っている土地です。そのようなご縁のある場所で空港運営に携わることに感慨深い思いがあります。4月から3空港の一体運営がスタート 相乗効果について 4月1日から、3空港の運営が始まりましたが、一体運営というのは、これから時間をかけて創り上げていくものです。私どもは、3空港の運営を一元化することで「関西におけるひとつの空港システム」の構築をめざしております。これは「関西圏を有機的に結び、活性化につなげる、一体化したファンクション」というイメージです。3空港それぞれの特長、また人的・物的資源を最大限に活用することを念頭に、今後増加する需要に効率よくキャパシティを提供すること。そして、関西圏が有機的に結ばれ活性化されること。これが出来れば一体運営が達成すると考えています。 KIXは、3500メートルと4000メートルのどんな飛行機でも離発着できる立派な滑走路がある24時間運用の国際拠点空港です。ITAMIは1828メートルと3000メートル2本の滑走路を有し、KOBEの2500メートル滑走路が加わると、3空港で5本の滑走路となります。 また、3空港の旅客数は2017年度合計で4740万人(見込み)なので、2018年度には5000万人を目指すことを目標にしました。5000万人という数は、世界の空港の旅客数のランキングにおいて30位程度の規模となります。それぞれの空港インフラが、相互補完し、最大の効果を発揮するために、どういう施策を打つ必要があるのかを、今後あらゆる角度から検討したいと思っております。 関西エアポートグループには国内外から様々なバックグランドを持った人材が集まっています。多様な知見や得意分野、またこの2年、KIX・ITAMIで培ってきた運営ノウハウをベースに日々新しい工夫を心がけていくことが大切です。 ただ、まずは実際に運営を開始させていただき、KOBEをよく知ってからじっくりと取り組んでいきたいという気持ちです。KOBEがもつポテンシャル KOBEは、関西の主要都市、神戸とその周辺地域を後背地に持ち、ビジネスにもレジャーにもバランスのとれた需要が期待できる地域だと考えています。 空港の役割は、何よりも地域の必要に基づくべきものであると思います。地域が必要とする28

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