KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年4月号
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 昨秋、パティシエ エス コヤマの敷地内に新ブランド「夢先案内会社FANTASY DIRECTOR」のショップがオープンした。 ここは、世界的にも前例がないであろうデコレーションケーキの専門店。木々に囲まれた外観は、クリームをサンドしたふわふわのスポンジケーキをイメージ。その扉を開けると、まさにファンタジーの世界へ誘われる。シャンデリアの煌めき、灯りが揺れるアンティークのランプ、ベルベットの赤いカーテン、そしてショーケースを彩る華やかなデコレーションケーキ。その物語のような世界観と見事な装飾に圧倒されつつも、ふと目を惹くものがある。それは、至る所に飾られた鍵、そして何気なく置かれている壺だ。 鍵と壺。そう、これがこの店のキービジュアル。オーダーでは「ヒアリング」という鍵を使って、お客様からどんなフルーツが好きか、苦手な素材はないか、どんな場面で食べるのか、どんな人に贈るのかなどを詳細かつ具体的に聞き取る。一方の壺はパティシエの「発想」や「技術」の象徴。ケーキの形や飾りの色合いはもちろん、生クリームの絞り方ひとつでもさまざまな表現が可能なゆえにデザインは無限に広がるが、鍵で引き出した要望を壺の中にあるアイデアや経験、技を駆使することで、お客様の想像を超えるデコレーションケーキが創られる。 誕生日、結婚記念日などのアニバーサリーはもちろん、還暦や古希などの長寿祝い、入学・就職・開店・栄転などの祝福、さらに感謝や愛情など想いを伝える場面でも、鍵と壺から生まれた唯一無二のデコレーションケーキが、贈る人にも贈られる人にも感動を与えてくれるだろう。人生の節目を、ファンタジー・ディレクターに託してみては?デコレーションケーキ専門店夢先案内会社FANTASY DIRECTOR鍵と壺が想いをカタチにes koyama20

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