KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年3月号
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しかし、このエリアは元々、六甲山麓の緑豊かな自然環境に恵まれ、湧き出る良質な水は「宮水」として用いられ古くから日本一の酒どころとして全国に知られていた。気候は温暖で眺望も良い、この卓越した住環境に目を付けた村山の〝先見の明〟が証明されるまでにはさほど時間を要しなかった。財界の富裕層が次々と移り住み、文化人からも注目を集める 村山邸は東大建築学科を卒業した河合幾次の設計による西洋館で、後に玄関棟、書院棟、茶室棟からなる和館を建てている。現在は非公開だが、深山幽谷を思わせる緑の中にかつての面影をとどめている。その庭の一角に昭和48年朝日新聞社 創業者 村山龍平香雪美術館の庭内にある茶室「玄庵」。「香雪」は村山龍平の雅号でもある28
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