KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2018年1月号
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故・今井鎮雄さんもその一人です。日本のロータリーは哲学的な面を重視しがちなのですが、実践的な面も持ち合わせた方で、私もいろいろと教えていただきました。高井 主に子どもたちや若者のための活動に力を入れてこられたのですね。瀧川さんご自身は何年ぐらい神戸西ロータリークラブに?瀧川 そろそろ30年ぐらいでしょうか。私が入った当時は100人以上の会員がいたのですが、今は半分くらいに減ってしまいました。ロータリー会員も社会の変化と連動して増減してきました。高井 会員数が増減しながらも100年以上の時代を超えて続いてきたのですから、ずっと変わらない良さがあるのですね。ロータリーの始まり高井 ロータリークラブは、いつどういう目的で設立されたのですか。瀧川 1905年、資本主義初期のころシカゴの街、当時の商売のやり方は自分さえよければいいという状態。さまざまな問題が起き、弁護士のポール・ハリスが「自分たちは自分たちで守ろう」と、仲間と4人で始めたのがロータリークラブです。1業種トップクラス一人だけ入れる幾分閉鎖的な異業種交流会のようなもので、「これでは発展性がない」という声が上がり、社会奉仕活動に目を向け1917年にロータリー財団が設立されました。それ以来100年にわたって多くの人道的支援を行ってきました。現在は財団の大きな目標としてポリオ撲滅を掲げ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団と協力して世界中で活動しています。高井 存在は皆さん知っていても、具体的に何をやっているのかはあまり知られていませんね。ロータリー米山記念奨学会では年間かなりの額の奨学金で多くの若い人たちが学んでいるとお聞きします。他にも青少年キャンプなどとても良いことをされているので広報に力を入れて広く知ってもらうのもひとつの方法だと思います。瀧川 ロータリー米山記念奨学会のアジアの奨学生はとても優秀です。ロータリー財団の日本人奨学生は約1万7千人。世界中で活躍しています。恐らくあまり知られていないでしょうね。日本のロータリーはPRしないのを誇りとしていましたが、変えていかなくてはいけないと「チャイルド・ケモ・ハウス チャリティーウォーク」もMBSが力を入れている社会奉仕活動のひとつ40

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