KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2017年10月号
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ら素行が悪かったことは認めている。誰もが認める文学の巨匠も、かつては悪ガキだったのだ。阪神間屈指の教会建築 駅から右へ向かう坂道をしばらく登ると、家々の屋根の向こうに教会の塔と十字架が見える。むかしそれはクリーム色の塔で金色の十字架だった。門には天主公教会という立て札がはめこんであり、塀にそって來竹桃の木が植えられていた。      『夙川の教会』 カトリック夙川教会は、フランス出身のブスケ神父が札場筋と旧国道の交差点、現在の阪神西宮駅の南あたりに大正10年(1921)に設立した「聖なるロザリオの教会」を起源としている。その2年後に現在の場所に土地を取得して、神戸の居留地にあった「悲しみの聖母教会」の建屋を移設して仮聖堂としたが、その入口に取り付けられていた「ピエタ像」は今も大切に保管されている。 そして昭和7年(1932)、フランス人のブスケ神父によって設立された教会を前身とし、昭和7年に現在の聖堂が竣工。鉄筋コンクリートの堅牢な造りで柱はなく、開放感がある32

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