KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2017年4月号
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桜の美しい神戸北野坂、春風の中、花びらが舞って季節の移り変わりを感じさせてくれます。ベール・ド・フージェールのお店の扉を開けると、そこには、1870年頃の美しい装飾が施されたフランス製のホールテーブルがありました。この当時、英国貴族の館では、沢山の装飾を施したハイヴィクトリアンスタイルの家具が流行しました。この時代には、過去の全ての様式を混在させたスタイルが、より華やかに家具や様々なものに再現されました。英国からフランスにも沢山の家具がオーダーされました。この家具は18世紀のルイ15世好みのスタイルを基本としてデザインされています。職人の技がこの家具の随所に見られます。天板にはキングウッド、サテンウッド、エボニー等でフローラルマーケットリーの絵画の様な模様が施されており、これらはほとんどが1730年頃に好ま神や女性の人生を表現したバラのモチーフが沢山使用されているテーブルの縁取りが美しい細工。また大切な手紙を入れたとされる引出しブロンズのデコレーションれたオランダからのデザインなのです。テーブルの天板の形状は、ロココ様式に好まれたカーブドシェイプのものです。そして、脚の部分には、職人の技が際立つ美しい金属の飾りが施されています。この部分には通常、マスクや花の模様が多いのですが、特別に注文されたこの家具には、プットと思われる可愛い装飾が施されている、大変珍しいものです。“特別なもの”との出会いベール・ド・フージェールの家具佐藤 よし子(さとう よしこ)1988年、日本初の英国式フィニッシングスクール『ザ・クイーンズ・フィニッシングスクール』を神戸にて開校。ハウスキーピングやテーブルセッティング、マナーについて指導。『ダウントンアビー』の世界などをレクチャー。NHKテレビ『美の壺』、『グレーテルのかまど』、雑誌『家庭画報』、『婦人画報』など各種メディアにて活躍中佐藤よし子がご紹介する今月の逸品 ⑨全体に美しい象嵌が施された大変フェミニンなデスク10

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