KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2017年3月号
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蕗の薹、独活、うるいなど春の山菜を出汁をベースに炒め、中トロで巻いて食べる。辛子と奥出雲の山椒〝はじかみ〟がアクセント(4,500円)カウンターが中心の粋な空間。夫婦二人で切り盛りする小さなお店で〝できたて〟をご賞味あれ「日本酒、焼酎をテイスティングさせてくれる心遣いも嬉しい」と阿部さん9つの鍋を自在に操る店主の圷幸夫さんとの会話も楽しい身体にやさしい料理を食べたい時に、一番に思い浮かぶのが、「煮あくつ」さんだ。まずは、旬の魚をいただき、次に季節のおでんへ。評判のおでんは、鰹の出汁で下ごしらえし、鶏出汁で仕上げる。定番の海老パン、大根、冷たいトマトにはじまり、月替わりで旬の10品がラインナップ。蛤の滋味を白身魚のすり身と合わせた自家製の蛤真薯など、よくもそこまで手間暇掛けてと思うが、「至って当たり前のことをしているだけですよ」とご主人の圷幸夫さんは涼しく笑う。弥生の風はまだ冷たいが、絶妙な味わいと心意気に身も心も温まる。看板には「煮」の一文字が刻まれる。日本料理の世界では、煮物を手がける煮方は地位が高【推薦人】兵庫ヤクルト販売株式会社代表取締役社長 阿部泰久さんやさしい料理を食べたい時に、一番に思い浮かぶお店煮あくつ神戸のな店神戸のな店Vol.1212

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