KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年12月号
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山田邸現在の萌黄の館の西隣に佇んだ。明治40年(1907)の建築。木造2階建、寄棟造、桟瓦葺。外壁には、人造石洗出し目仕切を使用。これは、天然石を細かく砕き、練り合わせたモルタルを上塗りし、それを洗い出して、自然な風合いを再現しようとする工法。明治期の異人館は木造が多い中、一歩進んだ工法を用いている。昭和50年代写真提供/浅田浩 旧ゲンセン邸(現・神戸華僑総会)明治42年(1909)頃のA,N,ハンセルの作品のひとつ。ドイツ染料会社の経営者・ゲンセンが建てたと伝わる。下見板の外壁、大きく巡らせたガラス貼りのテラス、鎧戸付のベイ・ウィンド、赤レンガ積みの煙突など典型的なコロニアル様式。現在は非公開で、神戸華僑総会が所有する。昭和50年34
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