KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年12月号
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た。大正7年 (1918)に建てられたもので、母屋が国の登録有形文化財に指定されています。とても素敵なシャンデリアがあり、いつもたくさんの人が集まる家でしたね。冬は暖炉で薪を燃やしていましたので、煙突掃除をする人が屋根に上り、大きなブラシが付いた棒を入れてススを落としていました。時には鳥の巣がドサッと落ちて来たり(笑)。震災では漆喰の壁が剥がれ、天井も落ちる大きな被害を受けました。すでに修復できる職人さんがおらず、残念ながら漆喰の壁は復元できませんでした。 「北野クラブ」は主人のお母さんが、昭和32年(1957)にこの異人館の庭で開業したものです。とても魅力的でバイタリティーのある人でしたので皆さんに愛され、こんな坂の上の何もない所にもかかわらず、宮さまをはじめ、世界中のVIPの方々に来ていただくようになりました。とくに商社勤めの方々には欠かせない社交場になりました。 北野クラブのシンボル「たんぽぽ」の照明は、お義父さんのデザインによるもので、「ここで育現在の北野クラブ。開業は昭和32年昭和53年頃の北野クラブ25

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