KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年11月号
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ディースSakeサロン」は女性を対象に、日常生活に気軽に日本酒を取り入れていただこうというもの。日本料理だけでなくフレンチやイタリアンの地元人気店のご協力を得て、旬の食材と季節ごとの禄水苑限定日本酒の組み合わせで楽しく開催しています。伝統芸能にもゆかりの深い西宮 西宮えびす神社の門前町は、文楽の源流である人形あやつりの「傀くぐつし儡師」発祥の地として知られています。えびす信仰を広めるため全国を回った大道芸人で、次第に人気を博してくると、三味線や語りを付ける人形浄瑠璃へと発展し、淡路島に渡り、時代を経て大阪に文楽座ができます。 こういった歴史的背景があり、今でも伝統芸能に関わる方が夙川近辺にも多く住んでおられます。やはり環境の良さと住みやすさがあるのでしょうね。今年で開催9回目になる「酒屋万来文楽」は、地元に住んでお伝統芸能にゆかりの深い西宮に共に歩む「白鷹」られた人形浄瑠璃文楽の人形遣いで、人間国宝の故吉田文雀さんにご相談したところ、お弟子さんや太夫、三味線にも声をかけていただき始めることができました。禄水苑15周年記念居囃子の会「道成寺」 西宮在住の能楽師の方々を中心にご協力いただき、毎年開催している「酒都で聴く居囃子の会」も11回目です。小さなホールですから、舞の披露はできませんが、囃子と謡の部分で能独特のリズムや音楽性、言葉の美しさを皆さんに間近に体験いただこうという会です。今年は禄水苑15周年を記念して大曲「道成寺」を取り上げます。能楽堂以外で演じるなどあり得ないといわれる大曲の中でも、小鼓とシテの間合いと呼吸だけで演じる「乱拍子」は聴きどころです。演者から「ぜひに」と申し出ていただき、今回は実際に、シテが乱拍子を踏み、小鼓との掛け合いでご披露いただきます。他に、人間国宝の大槻文蔵さんにご指導いただき実現した、道成寺の古作といわれる「鐘巻」の一部の上演も、一つの眼目です。西宮内外、そして海外への発信拠点にも 多くの方々から支援いただきながら15年間、禄水苑のプロデュースを続けてくることができました。今後も常に新鮮な気持ちで継続し、日本独自の文化とともに発展してきた日本酒の奥深さ、美味しさ、楽しさを伝えていきます。 最近は外国の方にも興味をもっていただいていると肌で感じています。幸い、父が発信拠点として残してくれたこの建物自体に興味をもっていただける趣があります。まずは日本在住の方から次第に海外へと地道に発信していこうと思っています。37

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