KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年11月号
10/48

ベール・ド・フージェールの店内に入った時の大好きな香り。良く手入れされていた家具独特の、英国のオイルワックスの香り―心地よい安らぎ…これぞ英国の邸宅の香りです。さて、この美しいおもにホール用に英国では使用されていたやや低めのテーブル。お客様をお迎えした時に、玄関で目を引く美しさでデザインされたセンターテーブルです。細やかな細工が特徴で、天板には象嵌が施されています。表面が珍しい素材で仕上げられ、テーブルの中央にフラワーアレンジメントや壺等をしつらえ、それらは最初の話題を提らえ、それらは最初の話題を提供するトーキンググッズとなり供するトーキンググッズとなります。ます。この家具は、1860年~1880年頃のイギリス製で1880年頃のイギリス製でこの鳥はひばりで、春の喜びを高らかにさえずる鳥である珍しい蝶の図柄もガーランドにはよく使用される咲きほこったバラは神や人生を意味する。これらの柄、全てが喜びと幸福の象徴とされたものばかりが集めてあるす。天板には貴族の憧れである全ての模様が施されています。それらをガーランドの様に、メダイヨンの様に、天板にしつらえ施すことが、19世紀の家具のある種の流行でもありました。脚にはオリジナルのキャスターとスクロールにバラのデザインなどが施されています。ローズウッドやサテンウッド、バーウォールナットの高価で華やかな天板にも当時の職人の技がみられます。“特別なもの”との出会いベール・ド・フージェールの家具佐藤 よし子(さとう よしこ)1988年、日本初の英国式フィニッシングスクール『ザ・クイーンズ・フィニッシングスクール』を神戸にて開校。ハウスキーピングやテーブルセッティング、マナーについて指導。『ダウントンアビー』の世界などをレクチャー。NHKテレビ『美の壺』、『グレーテルのかまど』、雑誌『家庭画報』、『婦人画報』など各種メディアにて活躍中佐藤よし子がご紹介する今月の逸品 ④10

元のページ 

page 10

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です