KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年10月号
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が重要文化財という環境は全国でも他に例を見ず、生徒・学生に与える影響は計り知れないものだといえます。 美しく優雅な建物には、ここを学舎として学ぶ者に向けられたヴォーリズのきめ細かな配慮がなされています。後ろ斜面壁を自然の防音壁として利用した音楽館、全面北向きの大窓が本を保護して夕方でも十分に光が差し込む図書館、舞台のある階段教室を備えた文学館など、あちらこちらに見受けられます。同時に、学舎内で発見するヴォーリズの楽しい遊び心が、生徒・学生たちへの温かい愛情を感じさせてくれます。 このヴォーリズのかけがえのない賜物は大切に管理・保存され、第二次世界大戦と阪神・淡路大震災という二つの大禍をくぐりぬけてきました。今なお神戸女学院の学び舎として、憧れとリスペクトを一身に受けながら岡田山で歴史を刻み続けています。総務館内観ソールチャペルソールチャペル渡り廊下47

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