KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年10月号
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【「金」「銀」2つの湯】【日本三古泉】塩分と鉄分を多く含む赤湯は「金泉」と呼ばれています。海水よりも塩分濃度の高い湯が、肌を包むように薄い皮膜をつくり、温泉を出ても保湿効果が続きます。また、多く含まれるメタ珪酸という物質が肌触りを柔らかくします。刺激の強いお湯はややひりひりとしますが、高い殺菌作用があるため感染性皮膚疾患や慢性湿疹に効果があります。 一方、サラサラとした無色透明の湯を「銀泉」と呼びます。銀泉にはラドン泉と二酸化炭素泉の2つが存在します。ラドン泉は新陳代謝を促進し、血流が良くなり、自然治癒力が高まります。二酸化炭素泉は、飲むり、自然治癒力が高まります。二酸化炭素泉は、飲むと炭酸の爽やかな喉ごしが楽しめ、気管支性喘息や軽度の末梢性動脈血行障害にも有効とされています。「道後温泉(愛媛)」・「白浜温泉(和歌山)」と並んで「日本三古泉」ともいわれる有馬温泉。神話によると、およそ3000年前、大おおなむちのみこと己貴命と少すくなひこなのみこと彦名命が、カラスたちが水浴びをして傷を癒すのを見てその効能に気づいたのが、有馬温泉の、そして日本最古の温泉の発見と伝わります。一方正史では、『摂津国風土記』に有馬温泉の発見は蘇我馬子の時津国風土記』に有馬温泉の発見は蘇我馬子の時代とある。『日本書紀』においては舒明天皇が舒明3年(631)に、孝徳天皇が大化3年(647)に行幸し滞在しました。有馬温泉は、神話時代に遡る古い歴史があるのです。27

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