KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年9月号
25/56

 もうひとつは、勉強に限らず、何に関しても自分で考え自分で決める。私服もその例で、着ていく服は自分で決めなくてはいけません。薄着を選んで風邪をひくこともありますが、そんな経験をしながら自主性が育まれていきます。保護者の皆さんには「翌日の服を枕元に用意するようなことはしないでください」とお願いしています(笑)。小松原 第一線で活躍している卒業生も、母校での教育に協力してくれているそうですね。和田 授業のない土曜日の講座を、1年に6回ほど実施し、講義、場合によっては授業という形で進めてもらっています。例えば、iPS細胞をはじめ、ロケット、ロボットなど最先端の科学技術研究者、政治学の教授、中にはクラゲ研究の第一人者、プロとして活躍しているミュージシャンなどもいます。また趣味の世界では茶道や俳句、盆栽など、時には講師を紹介いただき、幅広い分野の講座を同日に複数開設し、生徒たちが興味に沿って自由に選び参加します。灘中に合格するための秘訣小松原 灘中を受験する子どもたちはある程度の学力があり、頭の回転の速い子ばかりです。その中でも合格する子の様子を見ていると、できなかったときに、「なぜなのか」と考えもう一度やってみる、たとえ正解しても、先生の解説を聞いて自分の解き方との違いはどこにあるのかと考えられる。「正解したからもうええわ」と思ってしまう子どもは壁にぶつかってしまいます。和田 大学受験の指導も同じで、過去問題に取り組むときも、間違った問題を克服し、次に同じ傾向の問題が出たときに正解できるようにする「地に足小松原 健裕(こまつばら たけひろ)株式会社 日能研関西 代表甲陽学院高校、慶応義塾大学と中高大を私学で学ぶ。同大学法学部卒業後、日本IBMに入社。主に金融機関システムの提案に携わる。事業承継のため日能研関西に入社。授業担当科目は算数。京都本部長、副代表を経て、代表に就任。日能研関西本部業務全般に加え、日能研グループとの連携、私学教育の振興にも携わる灘特進コースJr.(2年生)灘特進コース(5年生)25

元のページ 

page 25

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です