KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年7月号
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世の中が便利になっていくにつれて、私たちは工夫しなくなっています。工夫することは楽しいことですが、集中力が必要です。集中してこそ、そこに何を付け加えたらよいのかが分かってきます。一日のどこかで、グッと集中する時間をつくりましょう 植木屋さんが茶の間の縁側に腰かけて一日中キセルをふかしているのを見て、子ども心に私は「ええ商売やなー」と思っていました(笑)。おやじさんはたまに庭に下りて、どこか一枝を切り、また縁側に戻って来ます。「これが仕事や。よお見とかんと、ちょっとでも気抜いたら庭はすぐ変わるからな」と言っていました。日差しの変化を見ていたんですね。葉っぱ一枚、枝一本で庭は変わる。1カ所が弱くなると庭全体の調子が変わり、1カ所が強くなり過ぎると他が全部貧相になってしまう。この歳になってようやく分かってきました。今の時代、こんな〝悠久の時間を過ごす〟仕事を復活させていてお茶席の後、御家元の還暦を祝うパーティーが開催されたバースデーケーキには御家元の似顔絵が御家元と同じ還暦を迎えるメンバーと共に神戸今日会会長の角南忠昭さん16
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