KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年6月号
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前会長の比屋根毅さん(エーデルワイス)エーデルワイスが所蔵する洋菓子の道具や貴重な資料。洋菓子界の財産でもある洋菓子界活性化のためにチャレンジ精神をもち続けたい―現在の洋菓子業界の状況は?福原 景気に左右されやすくなっていると思います。現状は、バター不足に加え、材料費が値上がりし、消費税も上がり、逆風です。私たちは気持ちを込めて手づくりしていますから、機械で作るのとは違って時間も手間もかかります。しかし、労働条件は改善していかなくてはならない時代です。お客さまの目も厳しくなってきましたから、販売員のスキルも上げなくてはいけません。難しい時代ですが、「何とか乗り切っていきましょう」と洋菓子協会でも話し合っています。―新会長として今後の展望をお聞かせください。福原 私はもっと協会の裾野を広げていきたいと思っています。これを機会に若返りを図ろうと、「ナチュール・シロモト」の城本智和さんには副会長、理事には私の弟で「リッチフィールド」の福原光男さんほか、「パティシエ エス コヤマ」の小山進さん、「L'AVENUE」の平井茂雄さん、「元町ケーキ」の大西達也さんをはじめ9名の若手に理事に加わっていただきました。なかなかこれだけの人材が揃った協会はありませんからね。ますますの活性化に努めようと頑張っています。例えば、小山さん、平井さん、大西さんなど一流の有名パティシエさんには、セミナーや洋菓子講習会などを開催していただいて、協会に入っていない方には無償で参加いただくようにしたいと思っています。一般社団法人兵庫県洋菓子協会に入ったら、世界的な有名パティシエからいろいろな情報を聞いたり、技術を学んだりできるというふうにできたらいいですね。―若い技術者育成についてはどうお考えですか。福原 私は「パティシエは人に夢と感動を与える職業」だと思っています。働いて報酬を貰って、34

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