KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年6月号
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基礎になっていますし、ひとつ秀でた技術をもつことで自信がつきました。平成8年に神戸マイスターを頂けたのですから、ありがたかったですね。尊敬する先輩方の教えを胸に―25年間、協会の活動に携わってこられたそうですが、中でも印象に残る先輩の教えは?2011年、65周年を記念して開催された座談会「パティシエ エス コヤマ」の小山進さん2011年に発行された2011年に発行された兵庫県洋菓子協会65年史福原たくさんの先輩方に貴重な教えをいただきました。お一人は、震災当時に会長を務めておられた、「ユーハイムコンフェクト」の西正興さんです。とても会員を大切にされる方で、震災直後で車も無いにもかかわらず、真っ暗な中を歩いて安否を確認して回られました。当時専務理事をさせて頂いていた私も一緒に回らせて頂きました。西会長は「歩く会長」と呼ばれ、私もそのお人柄を大変尊敬しています。そして、比屋根毅前会長です。総会や新年会など、間違えのないように周到な準備をされる様子をずっと見て、学ばせていただきました。技術者育成のためのコンテストにも力を入れてこられました。兵庫県からの参加者に受賞者が多いのも、比屋根前会長の技術継承と人材育成の大きな功績のひとつだと思います。海外研修制度を導入し、若い技術者たちを育ててこられました。エーデルワイスが技術提携をするベルギーのヴィタメール社での研修では自社だけでなく、他店の若い子たちにもチャンスを与えてくださいました。ボックサンからも若い社員が1カ月間、研修を受けさせて頂きました。洋菓子界活性化に大きな功績を残し、最も貢献された方だと思います。14年間、会長を務めてこられましたが、後進たちに頑張ってもらいたいという思いで道を譲られたのでしょうね。私はまだまだ続けて頂きたいと思っていたのですが…。33

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