KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年6月号
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日本で初めて神戸で開催 「模擬国連世界大会」神戸市外国語大学国際関係学科4年 模擬国連世界大会事務総長谷 幸穂 さん神戸市外国語大学をホスト大学として、模擬国連世界大会が神戸で11月に開催される。入学以来6回目の参加で事務総長の役目を担う谷幸穂さん。今までの経験を踏まえた上での神戸大会への思いをお話しいただいた。乗り越えてきた大きな壁 入学してすぐローリー・ゼネック西出先生から、模擬国連という「自分の英語力やコミュニケーション力を試せる場がある」と聞き、「チャレンジします!」と手を挙げました。ところが初めて参加したニューヨーク本大会では、準備段階からつまずきました。いくつかの会議に分かれ、それぞれに三つのトピックが用意されています。事前に入念な準備をして、現地ではトピックの優先順位について議論し、議題を決定します。私が入った会議はUNFPA(国連人口基金)でしたが、まず知識不足、そして自分の考えを表現できないという言語の壁にぶつかりました。悔しくて…、「自分はまだまだできるはず」と2回目のイタリア大会、3回目のNY本大会参加で知識不足はかなり乗り越えました。でも、「相手の話をよく聞く」という日本人の美徳を前面に出してしまうと、自分の話は全然聞いてもらえません。この壁を乗り越えない限り、日本人は国際社会では通用しないというリアルな経験をしました。そして昨年の4回目チェコ大会、続いて今年3月のNY本大会参加では、二つの壁をかなり乗り越えて、「ここまできたんだ」と自分なりに納得のできる結果を出せたと思っています。11月神戸開催の世界大会では「事務総長をやってみないか」とお話をいただきました。プロジェクトに参加した当初はこんなことになるとは思ってもいませんでした。でも「はい!やります」と…。私、いつもポジティブ、上昇志向なんです(笑)。事務総長として迎える神戸大会 事務総長の役割は世界大会の運営全体を把握し適切な意思決定を行うことや、会議で扱う議題の提案などがあります。私は、模擬国連を通して日本人としてのアイデンティティー18

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