KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年6月号
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てはならないと思っています。市民に開かれた大学として、公立学校の教育現場を支援―神戸市の大学という立場で公立学校教育にも協力していますね。久元 神戸市外大と教育委員会は2008年に連携協力に関する協定を結んでいます。神戸市立学校の教員に対する指導、大学院生・学部生の皆さんには小中学校教育活動への支援をいただいています。地元の西区に限らず、市内全域について可能な範囲で指導や支援をいただきたいと思っています。船山 今や年中行事になっている地元の小学生の「外大訪問」では、子どもたちだけでなく本学の教員・職員も楽しんでいます。子どもたちは英語でちゃんと挨拶してから、用意した質問をします。主にネイティブの先生方が熱心に対応し、たくさん答えが返ってくると子どもたちはちょっと困惑している様子です(笑)。―現役の先生方への指導とは?船山 大学院で、現役小中高の先生方自身が英語の勉強をやり直そうという斬新なプログラムがありますが、志願者が減りつつあることを危惧しています。学校現場が忙し過ぎて、週末の講義を受ける余裕がないのでしょうね。神戸市の多忙化解消への取り組みが功を奏したのでしょうか、最近は少し盛り返してきています。久元 学校で朝早くから夜遅くまで先生方が仕事に追われている状況を改善しようと、教育委員会が中心になって努力しています。今年1月に策定した教育大綱では、多忙化対策を前面に打ち出しました。ところが、県・市の教育委員会、文科省など役所が多忙化の原因を作っていることも多々あります。山のように送られてくる照会や調査、市民向けの配布資料などに対応しなくてはいけません。中にはメールからダウンロードして、印刷、仕分けし配布するよう指示する、とんでもない例もあります。そこで昨年10月には、学校への資料配布を禁止しました。他にも、家庭でするべき教育を学校にもち込まないなど、一つひとつ改善しながら多忙化を解消し、先生方が授業や個別指導のノウハウ、教科の能力や自分を高めるための時間を確保できる環境を整えることが、教育水準のレベルアップのために大切だと考えています。模擬国連開催をきっかけに、国際社会で活躍する日本人を育てよう―70周年の今年は、NMUN模擬国連(※)開催という大きな事業がありますね。小学生をキャンパスに招く「外大訪問」16
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