KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年5月号
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すが、お土産やメッセージカードなどは自主的に手づくりしてくれました。家族向けに取り組みや事業の紹介も行ったところ、子どもさんから、「お母さんの仕事を初めて知りました」「勉強になりました」「私もヤクルトに入りたい」などお礼状が届きました。嬉しかったですね。育てていただいた地域の皆様のお役に立てる事業―ビジョン「健康お役立ちおもてなし企業」とは?阿部 創立50周年当時、既に兵庫ヤクルト販売は宅配、直販、化粧品などあらゆる事業が枝分かれした木のような会社にまで成長していました。しかし「ここまで大きく育ててくれたのは?」という問いかけをいただいたのです。創業者をはじめ、諸先輩方の努力はもちろんですが、50年前に蒔いた小さな種に水や栄養を与えてくださったのは地域の皆様です。大木は木陰を作り、実を結び、人や自然に貢献してこそ大切にしてもらえます。何の貢献もできず役に立たない大木は伐採されるだけ。会社も同じ。「最大の会社を望まず、最良の会社を目指そう」という創業者の思いに立ち返り、100周年に向けて「健康を通じて地域のお役に立てる企業」というビジョンのもと、それを実現していくために「健康お役立ち事業」を中心事業として位置付けました。―お役立ち事業とはどういったことですか。阿部 まず始めたのが、兵庫三木工場と神戸工場(のちに移転先の岡山和気工場)を見学し、近隣の観光地を専用バスで巡る「工場見学健康ふれあい会」です。ヤクルトスタッフのお客様、地域の各種団体様を対象に、今では年間書家・高砂京子さんに書を習う。「お役に立ちたいと考えていると、自然と書もそう見えてくるから不思議」と阿部社長ヤクルトの工場と近隣の観光地を専用バスで巡る「工場見学健康ふれあい会」は、年300回6,000名以上が参加する24

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