KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年3月号
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 今からおよそ1800~1900年前の弥生時代後期に鉄器づくりを行っていたムラの跡。2004年、淡路島全島を巨大台風が襲った。その復旧のための遺跡調査の際、農地だった地面の下から、弥生時代後期の建物跡や出土品が多数発見された。 発掘調査で発見された23棟の竪穴建物跡のうち、12棟で鉄器づくりを行っていたことが判明。100点を超える貴重な鉄製品をはじめ、多数の石製鍛冶工具類なども発掘された。当時先端の技術を有した彼らは、周辺の地域でも大きな役割を担っていたと考えられる。 五斗長垣内遺跡は、当時の鉄器作りを詳しく知ることができる遺跡として、平成24年(2012)には国史跡に指定され、地域と行政による保護・活用事業が開始された。現在では公園整備も進み、遺跡横にある活用拠点施設で、弥生の森の育成事業や、復元された大型鍛冶工房での鍛冶体験なども開催。日本の始まりの地・淡路島の新たな名所として期待されている。五ごっさかいと斗長垣内遺跡■五斗長垣内遺跡淡路市黒谷1395-3番地Tel.0799-70-4217開 館 9時00分~17時00分休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)   年末年始(12月28日~1月3日)入館料 無料台風からの復旧調査の際、農地から弥生時代の遺跡が出土遺跡内に復元された竪穴建物“ごっさ鉄器工房”で、イベント時には鍛冶体験などもできる「まるごキッチン」では地元の野菜を使ったランチも楽しめる発掘調査の結果、鉄器づくりを行っていたムラだったことが判明弥生時代後期の建物跡や鉄器が多数発見五斗長垣内遺跡明石海峡大橋淡路IC東浦IC北淡IC●津名一宮IC淡路市神戸淡路鳴門自動車道33

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