KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年2月号
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2008年、ある医学会事務局が東京から神戸の医療産業都市に移転した。その頃の中心メンバーであった先生が、神戸空港があることを理由に移転の後押しをされたそうだ。また、スーパーコンピュータ「京」や、自動車販売メーカーの西日本研修センターなどが進出していることも、神戸空港が大きく貢献していることは言うまでもない。ホテル業界にとっても、もちろん神戸空港は追い風となっている。神戸市内ホテルの稼働率上昇はもちろん、ホテル建設ラッシュもあり、多くの恩恵を受けている。一方で、情報が瞬時に世界を巡り、地球の距離が縮まる中、FacetoFaceのコミュニケーションにも「空港」が、大いに役立つことをあらためてお伝えしたい。飛び立つ飛行機の中で、会いに行く人を想い、将来の希望を描き、胸をふくらませる。飛行機は、人や物を運ぶだけでなく、その背景にあるドラマも届けているのだ。神戸空港のさらなる飛躍を期待せずにはいられない。神戸の町の活性化のキーとなっていく株式会社淡路屋代表取締役社長寺本督10年前、神戸空港開港の日、お祝いセレモニーの中、ワクワクして日航の第一便に乗り込みました。機内は、空港誘致に力を尽くされた方々が多く乗っておられ、離陸する際は、拍手が起こりました。それまで関空の神戸沖建設を逃したこと、阪神・淡路大震災など苦難に満ちた誘致運動を振り返り、万感胸に迫る思いでした。羽田空港に到着したとき、井戸知事が到着便ボードを見られ「神戸という表示があるのは気持ちいいね。」と言われた一言が印象的で、まさに同感でした。思い返せば関西新空港の神戸沖誘致、その後の神戸空港の誘致などは我々神戸青年会議所の歴代先輩方が、逆境にあっても一貫して訴えてこられた運動で、長い間のメインテーマであったと言っても過言ではありません。 現在、全日空の朝晩の神戸/羽田便は、羽田からの数多くの早朝深夜の国際線にスムーズに接続でき、スルーチェックインも可能で、世界への玄関口になっています。世はIT全盛時代で世界中の端末からKOBEと打ち込むと、即座に神戸行きの航空便の検索・予約が出来ます。空港がないと、検索出来ず、行き方が分からないという事が往々にして起こります。それほど都市名を付けた空港があるということは大切で、インバウンド客の招致や国際都市間競争にも大きくプラスに働いています。現在、国内には空港の新設計画はもう無く、神戸空港は、正に滑り込みの建設であったと思います。最後の最後に神戸空港が建設できたという幸運を生かし、将来長きにわたり神戸の町の活性化のキーとなっていくことと思います。33
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