KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年2月号
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神戸空港活用で地方創生を!上村 敏之(うえむら としゆき)1972年、神戸市生まれ。1994年に関西学院大学 経済学部を卒業し、1999年に同大学大学院 経済学研究科 博士課程を修了。東洋大学、関西学院大学 准教授を経て、2009年4月に関西学院大学 経済学部教授に就任関西学院大学 経済学部 教授 上村 敏之 さん3空港の一体運営の声が高まっている。実現すれば、どのような効果があるのか?神戸空港の現状と今後の展望を踏まえながら、上村敏之さんにお聞きした。厳しい規制のもとでも地方空港で最多の乗降客数―神戸空港はあまり利用されていないという声がありますが、どうお考えですか。上村 それは単なる印象論です。地方自治体が管理する54空港の中で、神戸空港は最も乗降客数が多く、日本全国97空港の中でも16位程度の乗降客数を持つ空港だということは、あまり知られていません(表1)。しかも、運用時間が7時から22時、発着回数が一日60回(往復30回)、国内線限定という、かなり厳しい規制の中での乗降客数です。開港直前の関西3空港懇談会による地元合意(表2)による規制ですが、もし緩和できればもっと活用できる空港です。―インバウンド集客ができないのはつらいところですね。上村 これだけ規制されている地方空港は神戸空港だけです。神戸よりも後にできた静岡空港は、東京から近いため羽田便を飛ばせ26
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