KOBECCO(月刊 神戸っ子) 2016年1月号
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温暖でおだやかな神戸の気候気象予報士南利幸さん神戸は気候の面でも海の影響を大きく受けています。神戸市街地の気候の特徴として、まず温暖であるということが挙げられます。瀬戸内海は海水温度が比較的高いですから、冬でもそれほど寒くありません。関東ですと南岸低気圧が通過すると20~30㎝ほど雪が積もることがありますが、神戸では雪が積もることがほとんどありません。海が近いところは、常に海風が吹きます。晴れていておだやかでも必ず浜風が吹くのです。神戸では特に西風、淡路や明石海峡の方から吹いてきます。ですから空気が流れ、汚染物質の滞留やヒートアイランドが解消しやすい環境にあります。六甲山の影響も大きいですね。もし六甲山がなかったら、冬場、神戸には北風が吹きつけるでしょう。また、六甲山の斜面に住宅地が広がっていますが、南斜面は温かいのです。山の中腹は山腹温暖帯とよばれ、対流により温かい空気が上に来て若干気温が高いので、住宅街はさほど寒くなく、過ごしやすいと思います。また、日照時間も長く、関東と比べて乾燥しすぎることもありません。南 利幸(みなみ としゆき)1965年、西宮市生まれ。広島大学大学院生物圏科学研究科修了、気象予報士、技術士(応用理学)、防災士、ビオトープ管理士(2級施工部門)の資格をもつ。 1990年代より、MBSラジオやNHK大阪放送局などの気象キャスターを務める京都、大阪と比較すると神戸は夏が涼しく、冬は温かい。神戸が暮らしやすい気候に恵まれているか、気象予報士の南利幸さんに聞いてみた。24

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