KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年8月号
46/56

十六年幸男氏はさしづめ洋菓子二代目というところ。一階は洋菓子、二階はロマンテックな喫茶店、向い側にハイテイーン向のサウンドイッチパーラーと多彩な構えで、神戸っ子の人気を集めている。「純粋のフランス菓子を創り出すため、帝国ホテルのベーカー部の主任を招いて、スタートしたんですが、幸いお客様から正統の味に好評をいただき、研究を重ねています。神戸は外人さんとの接触も多く神戸の中心点はこのあたりと、毎年神戸最高の土地評をされているのがこの〃ドンク″附近ドンクからセンター街が始まりちょうどトア・ロードの真中にもなる。神戸の中心点が洋菓子の店というのも楽しいことだ。店のスタイルは開放的で明かるい・店主の藤井幸男氏は若くて覇気のある神戸っ子.創業明治三十八年という老舗、現在の場所に開店したのは昭和二鴬トア・ロードフランス菓子の店ドンク議議鐸一鋳鐸》鐸驚裳それに、阪神間は繊細な味覚をもったすぐれた客層なので、菓子の味も洗練されて来るんですね、いまでは、独特のフルーツ菓子パンでは、フロワッサン、ブリオッシュ、クッペなどにドンクの味として人気があるようです。工場も芦屋に建設中なんですが自家製造によって、大メーカーにはない、個性のある洋菓子をつくって神戸最高の味をつくり出したいと思っています」と藤井氏の洋菓子のフロンティアぶりをうかがった。(小泉)(ロマンティックなムードの2階の喫茶店)42鱗

元のページ 

page 46

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です