KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年8月号
33/56
びんくこ本屋敷「チームのためにプレーする」長嶋「ファン・レターは七○パーセント鵡子供だけど、純真なファンの声鐙はうれしいな、球場などでも小さい人たちから激励されると「ようし、打ってやろう」という気持になるものね」本屋敷「子供のファンはいいな長嶋「今黒こそ優勝だ/」偶僕のファン・レターも一口に云えばガンバレっていうのが多いな。中には時々変なのもあるけど(笑)」長嶋「あなたを愛しますってなんかいうのがね(笑)ファンの声援のためにも、僕は今年はなんといっても優勝したいね。そして銀座の目抜き通りをパレードしたいな」本屋敷「僕はチームのためになるプレーをしたいね。だからできるだけヒットして塁へ出て、帰ってくるということだな(笑)」長嶋「そのためにもお互いに身体の調子には気をつけないとね。僕の場合は、食事とか睡眠に気を使ってるね。今年は昼寝はやめ、朝の散歩を生活の中にとり入れたけど、身体の調子はいいね。朝八時半に起き、朝食前までの一時間を犬をつれて散歩するんだがとても食事がうまいんだよ」本屋敷「僕もナイターで、陽に当ることが少くなったんで、毎日一時間の散歩を実行してるよ、陽に当ってる時は、ダルイようだけど、試合前に少し動くとサッパリしてかえっていいな」長嶋「たしかに日光浴はいいねスポーツマンに限らず、普通の人でも、日光浴はいいと思うな。僕はもともと白いんだがいまはよくやけてるだる・これは日光浴でやいたからなんだよ。もっともベロピーチの名残りが多少あるけどな(笑)」本屋敷「要は、自分の.ヘーネを守るということだね」長嶋「そうだ.お互いにがんばろうな」相撲といえば〃四十八手うらおもて〃ということになっていました。ところが相撲にどうして〃寝わざ″がないのか、と首をかしげている人があります。同じ四十八手でも、夜の部の方は〃寝わざ″専門なんですから、不審に思うのはもつともな話です。・その点では柔道や、フリスタィルのレスリングの方が親切?ですちゃんと〃寝わざ″の方も教えてくれます。ただし、柔道の〃押さえ込承″ですが、たった三十秒で〃ワザあり″とやられたのでは「あなたはダメね」ということになり、どちらが勝ったのかわかったものではありません。〃押さえ込承″は相手が〃死ぬ″というまで続ける義務があります。相撲では〃呼吸″というものが大事ですいわゆる「吐く息、吸う息、とめる息」アウンの呼吸が合わないと勝負ができません。柔道でも〃寝わざの呼吸″ということをよくいいます。「アシ」と叫んで「ウン」と伸びる。〃勝負あった″というわけです。いったい何の話をしているのかlだって.何の話だっていいではありませんか。翌日眼が覚めたら膝小僧が赤くスリむけていました。どうも〃土俵〃の外へにはゑだしていたらしいです。相撲に〃寝わざ″がないのはこのためです。(T)1291本屋敷「ほんとに、関東と関西とどちらの女性がいいかってきかれると困るな(笑)最初は東京弁もきつい感じを受けたけど、慣れると何んでもなくなったし、どっちていうことはないよね。それに初めの頃は理想の女性はってきかれたら〃奥ゆかしい″とかなんとか答えることを考えてたんだが(笑)もうこの頃はそんなこといってもしょうがないという気持だよ(笑)」長嶋「だいたい野球選手といえば竹を割ったような、打てば響くといった性格の人が多いね。だからほとんどの奥さんは〃女性らしい人″っていう感じだね.もっとも野球選手は、浪花一節調的にいえば〃涙もろい〃面に弱いんじゃないかな。結論としてはやはり家庭をガッチリ守ってくれるような女性がいいでしょうね」本屋敷「これだけはわからん、エンのものだからなあ」長嶋「とにかく野球選手はきれいないい奥さんをキャッチしてますよ(笑)」な
元のページ