KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年7月号
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郵が真夏の讃歌奄夏はモーターボートに乗って、というのが、どうやらこの夏のレジャームードらしいキラキラときらめく、太陽いっぱい賢の下で胸をはずませ、瞳をかがやかせて、疾駆するモーターボートに突っ立つ貴女(あなた)の姿こそ、20世紀のシンボルかもしれない。跡に残る水脈は拝'情のプレリュード、空間に描くあなたの髪のクロツキー、海は今こそあなたの足下で20世紀の夢と知性への飛込承台となるだろう-花やかな真夏の青春の祝典./美くしい意志を秘めて、共に行こう、愛の島々へ……「いざ旅立たん、吾が妹(わがいも)よ」ヨットの孤独、ボートの静けさ、モーターボートの激しいめくるめき/自然の近代的な美に恵まれた神戸の海浜、愛の鼓動に泡立つ須磨、舞子、塩屋など、また明石の白浜に、あなたの姿は蔓永遠のシルエット電を灼きつけるだろう。恋人とのデュエットに息をはずませながら-「ワタシハスキデス、アイノドライブ、フタツノチブサハジョウネツノタテ」「私の騎士(ナイト)は海のガガーリン、世界の孤独と地球の重味をイタに乗せて、愛の円心へと突っ走る」愛の無線連絡はもう終わった。あなたと私は今、一輪のバラの夢/瀬戸内海の白砂をしとねに、黄金色の眼りをむさぼろう。ふたたび目覚める眼路ひろびろと水平線の銀光色、弓なり島の蔭に、2人でそっと1悦びのポートをつなごう。(A)(写真は須磨の浦・山陽電鉄提供)28

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