KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年7月号
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関係を担当、広報委員長ということになりましてね。各社の、ロータリー関係記事を大童でスクラップして大会当日に全部、切抜したものを、それぞれ分類しながら、展示して注目され喜こんでもらいましたよ。ロータリー大会で、愉快だったのは、欧米では賑業に葬儀職というのがあるんですね。それで社会的な地位も随分と高いらしいんです。ところが、ご存知のように日本にはそんな、職業がランクされていないので、この接待に皆んなあわてたらしいんです。質問の応答にも事欠くようなことだったんだとききましたよ。神戸のための一言葉商工会議所でも一番重視して、取組んでいるのは、道路問題なんです。なんといっても道路がこれからの都市の盛衰のカギになるでしょうから、県、市、商工会議所、あらゆる力を綜合して、何年も先の立場にたって、道路問題を解決しなければならないと思います。今度の氷害でもまた、砂防ということが問題化されて来ていますが、災害に対する対策というものは、地道でめだちませんが大切なことなんです。不燃都市の計画も、重要な災害対策でそのポイントなんです、何事によらず、こういった対策に、神戸っ子はもっと積極的に協力して、神戸を立派な町にして世界的な水準にもっていくように心掛けたいですね。それに、神戸の発祥地といっていい、兵庫地区の繁栄が立遅れているのは、神戸っ子にとってあまりにも淋しいと思います.「昔の兵庫」のおもかげを早く取戻してほしいものだと願うような気持なんですよ……。l商工会議所副会頭・阪神内燃機KK社長l(文責小泉康夫)191代々の養老事業私などがとても養老事業などはおこがましいことなんですが、先々代の時代から引き継いでいる小曽根家の事業が、養老院であり、孤児、母子寮などの救護事業なのですよ。明治二十年の頃に祖父が始めたものらしいが、なんといっても大変な事業なんですね、もちろん、現在の社含情勢では、困窮される人々が多くなっても少なくはならないと思います。それに市の施設といっても、ほんとうに不充分なもので、わづかに一カ所しかないという現状なんです。私どもの事業は実際にぼ、こういった社会悪のまんえんを防ぐ仕事の一環をになっている訳なんだが、私としていえることは、先ず第一に、この事業が進めて行けるのは、薄給にもかかわらずこういった、社会事業に、蔭の力となって努力して下さる職員の人々の、献身的な熱意とその力添えによるものなのです。私も、入ごとに、また事あるごとに、お願いもするのですが、なかなか、いざとなると出来る事ではないのです。例えば、花隈おどりの切符を一○枚ばかり贈られて早速、詣年寄りの人々に差上げたところ随分喜こんでくれましてね。わずかな厚意がどれ程年とった人の慰めになるか想像もつかない程なんですよ。また、いろいろ考えて、オリエンタルホテルあたりで少し不良品になった皿などは、こんな施設に早速に廻わしてもらってるんです:….。流石に神戸人の由緒のある人らしく、神戸の隅々までそれも、神戸っ子らしい温かい思いやりのあるところはこの人の持ち前とはいえ、にじむ神戸人の年輪のようなものが感じられ、円い説得力には、風格が見られる。ロータリー大会で広報委員長先日のロータリー世界大会では霞朝日、毎日、神戸、NHKなど報道関係の各社のロータリアンと一諸に広報

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