KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年6月号
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犬飼武.若きよりあくがれて来し中国をせめて偲べと燕巣をつつく・バラエティに富める素材を庖丁しアレンジさるる濃淡の味覚。遠き世の青磁に容るる老酒をふくゑて素直なりし夕あり・食通にあらざる吾が招かれて満たされし価詳かならず(歌人)渡辺利雄私自身あまり料理に興味はない方ですが、ただ外国へ行ったときに異常なまで興味を持たされたのは〃食事のふん囲気″でした。まずロンドンの貴族クラブの厳めしいまでのふん囲気。パリ中産階級における家庭のタン美主義的なもの。そしてローマの一暴街に見る独自な細民街の食事のふん囲気lそれぞれに強烈な個性を持っていました.それはそうしたふん囲気を通して民族の思想を生に感じ得た思いがしたからかも知れませんが……(渡辺洋服店主)琉球料理那覇①ソーキ焼きI焼いたブタの骨付きを、蘇鉄ミソにニンニク、トウガラシ、サフランなどの香辛料を加え、ピーナツやハブの粉で混ぜたタレにつけて食べる百五十円足テビチーブタの脚のスープ百円ラフテイーブタの三枚肉の照り焼きのようなもの。二百円②三宮二、三宮キネマ横入ル③6378アメリカ・スタイルエスクワイヤ①カレーI肉、チキン、ポークの三種類。二種以上のカレー粉をまぜ、二、三日前に煮たものを出すが、キャベツが入っているのも特色。各百五十円。このほかス・へシシ・ル八十円、タマゴつき百円もある②元町三浜側ンドイッチーパンの上に熱いロースト・ビーフを載せ、グレービーソースをかけたもの。三百円チキン・カレーライスー三百円(但し木曜日の承)②神戸市庁舎のすぐ向い②3774特殊な西洋料理テキサス・タバンー①フロッグ・レグーヵエルの脚食用カエルを塩と黒コショウで味つけし、これをフライにしたもの七百円プラム・チャウダー1ハマグリの濁りスープ百二十円チリ・バーガーIハンバーガーをトーストの上にのせ、さらに香辛料で味つけしたウズラ豆をのせたもの.三百五十円②葺合区八幡五神戸市庁舎前②713911世界料理を味わう1431中川義信世界各国の料理を居ながらにして味わえるのは、コスモポリタン「神戸っ子」の幸せの一つといえる。たとえば適度にジャパナイズ宮林茂晴アメリカへ旅行していた時のことですが、〃ウマイモノ″でなく〃マズイモノ〃では如何でしょうそのモノの名は七面鳥、つまりターキーです。南部ニューオルリンズの街で、十一月の収獲感謝のウイークに出会ったのです。カフェテリヤ、レストランもほとんど連日休業、しかたなく?家庭の招待にあけくれしたところが、どこの家庭でも出てくるゴチソウはターキー又ターキー。すっかりターキーずいてしまい、あの大味のパサーの白っぽい肉を見ると思わずグッとくるしまつ。この時ほど「お茶づけにタクワンぱりぱり」の郷愁を覚えたことはありませんでした。(神戸YMCA)されてはいるものの、日、華、台以外でばlまず「バラライカ」「ハナワグリル」のロシヤ料理、「ドンナロイヤ(ジョー)」のイタリー料理。ヌイウエイ」のドイツ料理、「カルメン」のスペイン料理①言鮮goフランス料理で有名な「エスカルゴ」では、めずらしくインドネシヤ料理の〃ナシゴレン(やきめし)〃もあり(一人前五百円)各種のソースを自分で調合して味わうのがおもしろい。とくに「伊藤グリル」の洋定食Aは三百円という安い値段で毎日変りのフルコースが楽しめる。そのうえ、暖かいパンも良心的なサービスといえよう。(東洋棉花KK、社員)
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