KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年6月号
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ルイ・フオレストというフランスの作家が休暇を海岸ですごしていた時のことです。有名人だというので、早速地元の町から「エレガンス」のコンクールの審査をたのまれました。もちろん、美人コンクールだと思って、喜び勇んで行って承ると、何とこれが自動車のコンクールだったのでガッカリしたが、今さらイヤとはいえません。三、四十台の自動車が並んでいましたが、どれもこれも目がさめるように美しいので、どうやって審査をしていいのかわからない。そのうちにフオレスト先生、ハタと膝をうって妙案を考えました。何だ自動車も〃乗りもの″じゃないか。良し悪しは前をめくって見るに限る。そこで、エンジンのブタをあけて、モーターの内部を検査し、きたないものからハネていったので、たちまち順番が決まってしまいました.すると、出品者の若く美しいマドモアゼルが「モーターをお調べになるルールとは、どなたからもうかがっておりませんでしたが」と不服そうに抗議すると「でも、お嬢さん、美人コンクールにお湯にはいってからいらっしゃいと、誰が注意するでしょうか」下着はつねに清潔に:.…という教訓です。(T)小松お酒はやはりうまいですねブドウ酒もローゼといってバラ色をしているのがあって、とても飲承やすいんですよ松井神戸の灘が酒どころであるように近くに酒どころがありますか小松フランスの酒どころは、やはりボルドブルゴーニュ、シャンペーニュなどでしょうね。南フランスの酒には名酒といクものはそうありません。まあまあ二級品でしょうね松井そういう意味では、神戸の味どころ灘五郷の方が、上ということですね(笑)地中海に面してるということは神戸同様、海の幸には恵まれてるんでしょうね小松恵まれるところ多いでしょう。マルセイユの人たちはイカやタコを好んで食べますね。パリではタコは絶対食べません松井マルセイユではどんな風にして食べてるんですか。まさか酢ダコというわけにはいかないでしょうが(笑)小松洗ダク板のようなものの上でタコをたたき、チューインガムゑたいになったのを卜口火で半日ほど煮てます。そしてその中にサフラン、ニンニクなどの香料を入れソースをうまく作ってタコを食べる。僕など見てもやり切れない松井では最後に提携はしたが、いったい何をしているのか市側のPRも弱いし市民には何のことかわからない。〃提携″した意義というか、それには経済、文化面の交流に力を入れることも大切ですが、一番有効な方法というのは…小松観光映画を作って、それも神戸だけというんでなく、広く神戸界隈を紹介するんですね。神戸を中心に宝塚や古い温泉町ムードの有馬、淡路島、などを紹介するなど、そういうやり方をしていけば神戸を大いにPRすることにもなるんですから…神戸それ自体の魅力だけで内外の観光客をぐんとひきつけることは六ヶ敷でしょう。京阪神観光の有名な一環としてフルに宣伝すればいいでしょう。それには観光のエクスパートが入用でしょう。また神戸人がもっとサービス精神をもたなくてはね。P.Rとサービス精神ね。フランスのどこに行ってもそうですが、ことにマルセイユやその近辺、つまり南フランスでは日本の品物をとても大事にしてますねたいていどこe家庭にもサッマ焼(瀬戸物)・浮世絵などを飾ってますよ。船員たちが日本で買ってかえりそいつを土産にしたり売でるすね。オペラが受ける所ですから「マダム・バタフライ」など持っていくのもいいでしょうね。センチメンタルなものが映画でも受けてますね。たとえば「さよなら」ですが、これは米国映画でも舞台が日本(宝塚)で、筋がセンチメンタルときてますから圧倒的に受けましたね、マルセイユだけでなく、香港、サイゴン、ラングーン、バンコックなどでも大へんでした松井いわゆるメロドラマ式的なものが受けるんですね。これはしかし世界共通かも知れませんね(笑)びんくこ一な-1331
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