KOBECCO(月刊 神戸っ子) 1961年6月号
10/60
神三宮ライオンズ誕生のこと坂元三一161さわしい明るい感じの病院である。学生時代から、スポーツは万能選手だし、音楽ファンなんで、当時上野の音楽学校の先生をしていらした安藤公子女史についてバイオリンを習ったこともあるし、サキソホン、ギター、ベースぐらいはこなせます。軽音楽でリズミカルな、ムードミュージックが好きなんだ。社交ダンスも流行って私も随分やりました。昔は何んでも流行は神戸からといってたんで、元ブラ宝塚歌劇などは大いに人気があった。宝塚までの郊外電車も、あづき色のスチール・カーと、もうあこがれのまとでしたね。宝塚に定期券で月、三十六回観に行くという強者もいたほどなんだから面白いでしょう。他愛ないものですね神戸の洋菓子も有名で、東京から買いに来てたほど、特にユーハイムの菓子に人気がありましたよ。神戸の市電といえば自慢のたれ、ロマンス・カーも神戸で初めて生れたものでしょう.私の記憶にも往年の港の活況のようすが残っていますね文化都市としての神戸神戸は何んといっても文化都市としての整理がついていないと思います。文化面での発展をなんとかして計って行くことが大切ではないかと思います。大都市に公会堂がないというのも淋しい限りです。文化の殿堂としての立派な公会堂が是非ほしい、美術館なども東京、京都、大阪などに比較して、あまりにも貧弱過ぎると思いますね。やはり文化都市として文化の発表設備が充実してこなくてはいけないと思いますよ。もちろん、高速鉄道、自動車道路などの完成も急いでほしいし、普通の道路もせめて他都市なゑに良くしたいと思います。世界の港として特色のある神戸の大発展を期待したいですね最近世界大会がひらかれたローターリークラブの姉妹クラブにライオンズクラブがある。やはり国際的なクラブであり、日本にライオンズクラブが普及されて既に九年経っている。神戸も東、西クラブのほか今度新らしく三宮ライオンズクラブが誕生し、そのチャーターナイトと呼ばれる認証式に、全国のライオンズクラブから会員が祝福のために、神戸に集唾って来る.その、一一一宮ライオンズクラブのお世話をなさっている坂元三一氏に、神戸っ子として、話を伺いました。新しい流行は神戸から坂元三一氏は神戸で唯一の産科、婦人科専門の病院の院長さんである。その上、お父さんの坂元重勝氏も、義兄の坂元宇之助氏もそれぞれ産科のお医者さんとあって、坂元氏の手によって孤々の声をあげた神戸っ子は数え切れないといわれるから恐れ入る。病院もしょうしゃで清潔、何となく神戸っ子誕生にふ
元のページ